軽井沢のような華やかさはないけれど、自然豊かで気さくな人が多く、ゆったりとした時間が流れる北軽井沢。
そんな北軽井沢にある『森のガーデンかんな』は、厳選されたこだわりの食材を使った創作料理を提供する人気のカフェです。
料理の美味しさはもちろんのことですが、観光客が頻繁に訪れる久保農園やASAMA 4way テラスから車で五分もかからない立地の良さから、リピーターも多く、地元の方たちの憩いの場所となっています。
木のぬくもりが感じられるウッド調のデザインで統一された店内は、居心地が良く、ついつい時間を忘れて居座ってしまいそうな、そんな雰囲気がありました。
人生一度きり、やりたいことをやらないと
オーナーの野口さんは、高校を卒業し20年以上東京にある百貨店に勤務し、接客や販売はもちろんのことスタッフの指導・教育など幅広く業務を担当。
プライベートでは社内結婚を経て、子宝にも恵まれ、公私ともども順風満帆な生活をおくっていましたが、『私の本当にやりたいことってなんだろう?』と考えることが年齢を重ねるごとに増えていったそうです。
もともと人と話をするのが好きだった野口さんは、百貨店時代に、お客さんからの質問にはなんでも答えられるようにしようと、野菜ソムリエの資格も取得していたこともあって「そうだ、カフェならこれまでの経験が活かせるかもしれない、やってみよう」と一念発起し、開業に向けて準備を進めます。
ただ、都心部にカフェを開くとなると初期費用だけで相当な金額になってしまい、なかなか一歩が踏み出せない現状があり、やきもきする日々を過ごしていたそう。
そんな折にふと思い出したのが、北軽井沢の地でした。
「兄が草津に別荘を持っていて、昔っからよく遊びに行ってたんですよ。その草津までの通り道に北軽井沢があってずっと気になってたんですよね」と野口さんは言います。
都会と違って空気も澄んでいて、手を伸ばせばすぐに自然に触れられる北軽井沢がすっかり気に入ってしまった野口さんは「ここでカフェを開こう」と決意し、なにかに導かれるように現在の店舗と出会い、2019年の秋に『森のガーデンかんな』をオープン。現在に至ります。
おいしい食材を、おいしく調理する
毎日のように仕入れに出かけ、季節に合った食材をチョイスし、日々のメニューに反映させている野口さん。
「その日調達したものによって提供する内容が変わってくるから、固定されたメニューってそんなにないかも。地産地消を意識してますので肉は上州牛・やまと豚、野菜は北軽井沢や嬬恋のものを使うようにしてますよ。ちなみに一番人気はビーフシチューです」とにこやかに話してくれます。
ビーフシチュー以外にも、カフェでは定番のハンバーグ・カレー・から揚げ、その他リゾットやコロッケ・しょうが焼きなど和洋問わず、様々なランチメニューが目白押し。
どれを食べても美味しいのは、一つひとつの素材の味を活かし、食感や旨味を最大限に引き出すことができる野菜ソムリエの知識があってこそです。
時間とタイミングが合えばリクエストも承っているそうなので、作って欲しいメニューがあれば問い合わせてみるのも良いですね。
カフェからつながる人とのご縁
今後も今までと変わらず、お客さんにとって寛げる場所を提供していきたいと語る野口さんですが、それよりもなによりも自分自身がゆっくり営業したいという想いがあるそうです。
「あまり忙しくしても疲れちゃいますしね、お店を長く続けるには無理せず健康第一でやってかないと」そう言っていたのが印象的でした。
“お客さんはもちろん大切だけど、まずは自分の身体と心を大切にしてあげる”
そうやって心身ともにリラックスした状態になることで、初めてお客さんもお店で寛げることができ、居心地の良い空間ができるのかなと感じました。
最近ではイベントスペースとしてお店を貸し出したりするなど、カフェという枠組みを超えて、人と人が繋がり、新たな絆が生まれる場所になりつつある『森のガーデンかんな』。
お昼どきにお腹が空いたら、ぜひ訪れてみてくださいね。
きっと北軽井沢での生活がより豊かで充実なものになること間違いなしですよ。
カフェ森のガーデンかんな
群馬県吾妻郡長野原町北軽井沢1924-1413[営業時間]
11:30〜16:00
*営業時間は変動があります。詳細はインスタグラムをご確認ください。[定休日]
水曜・木曜(不定休あり)[Webサイト]
Instagram:@morigar_kanna